弁護士業務のうち、契約書や各種書類の作成、案件ごとの管理・整理は、Claude Codeを使えばかなりの範囲を任せられると感じています。
書類作成など半自動化できると思いますが、最終的な法的な判断とその責任は、弁護士資格を持つ人に残ります。
チャット型AIで、規約作成に3ヶ月かかった経験があります
複数の文書を管理しながら整合性を保ち、最新版を維持する。これは契約書や案件管理と共通する業務構造です。
私自身、この構造に苦労した経験があります。
SSOで連携する3つのサービスの利用規約・プライバシーポリシーなどのドキュメントを、ChatGPTで作成したことがあります。ベースをGPTで作り、最後に弁護士がリーガルチェックする流れでした。
| 起きたこと | 具体的には |
|---|---|
| やり直し | 文脈を忘れるたびに、同じ説明を繰り返した |
| ファイル事故 | 編集中に内容が元に戻らなくなり、作業時間が消えた |
| 弁護士チェック | 理解にズレがあり、数週間待っても質の高いフィードバックは得られなかった |
弁護士チェック、完成までに2〜3ヶ月かかり、結局は自分ひとりで完結させたほうがうまくいきました。
原因はAIの文章力ではなく、ファイル・文脈・複数文書の整合性をまとめて扱える「環境」が欠けていたことでした。
Claude Codeという「環境」があれば、何が変わる?
ここでいう環境とは、ファイル・文書・案件情報をまとめて扱える作業環境のことです。
| 項目 | チャット型AI | 環境がある場合 |
|---|---|---|
| ファイル | 消える・戻せない | 残る・最新版がすぐ分かる |
| 文脈 | 都度説明し直す | 経緯ごと残る |
| 複数文書 | 1つずつしか見られない | 横断して整合性を確認できる |
なぜチャット型AIでは破綻したのか
文脈を都度説明し直していたのは、会話の外に情報を持ち出せなかったからです。プレビュー編集中にファイルが消えたのも、変更を追跡する仕組みがなかったからです。3つのサービスを横断した規約が書けなかったのも、複数の文書を同時に参照できなかったからです。原因は個別の事故ではなく、この3つが構造的に欠けていたことでした。
なぜClaude Code環境では解決できるのか
Claude Code環境では、案件ごとの作業スペースにファイルとやり取りの経緯がそのまま残ります。文脈は会話をまたいで参照でき、複数の文書を横断して確認しながら作業できます。同じ3ヶ月かかった作業も、条件を最初に整理してしまえば、やり直しの回数はずっと減らせるはずです。
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弁護士業務でClaude Code環境を使うと、具体的に何ができる?
| 業務領域 | 具体的にできること |
|---|---|
| 案件管理 | 案件ごとに作業スペースを分けて管理。変更履歴が自動で残り、前の状態にいつでも戻せる |
| 資料整理 | 資料の整理・内容の確認・評価 |
| 書類作成 | 契約書・内容証明・レポート・議事録・申請書類など、各種書類のたたき台作成 |
| タスク管理 | 案件ごとに対応が必要な確認事項やタスクを一覧化し、完了したものから消し込んでいく |
たたき台は、希望する条件や形式を伝えるほど、その内容に近づけて作成できます。
案件情報を預けても安全なのか
案件情報という機微な情報を扱う以上、避けて通れない部分です。ここも具体的に整理します。
| 項目 | 具体的にできること |
|---|---|
| バックアップ | 作業データは外部のクラウド上に自動で保存され、パソコンの故障やファイルの消失があっても失われない |
| 変更履歴 | 誰が・いつ・どこを変更したかがすべて記録され、必要ならいつでも前の状態に戻せる。「Git」と呼ばれる仕組みで、詳しくはこちらで非エンジニア向けに解説しています |
| チーム共有 | 案件ごとの作業スペースを、事務所メンバーだけに絞って共有できる。「GitHub」というサービス上で管理しており、担当外の案件のスペースはそもそも見えない |
| セキュリティ | 二段階認証に標準対応。プランによってはSSO連携・操作ログの確認も可能 |
| 働き方 | インターネット環境があれば、オフィスの外からでも作業できる。複数人での共同編集も、誰が何を変更したかを追跡しながら進められる |
この5つがそろっていることで、契約書や案件情報のような機微な情報を扱っても、ある程度の安全性は確保できます。
案件の内容が変わっても、同じ使い方で対応しやすいはずです。
使い方さえ覚えれば、Claude CodeやAIを初めて使う人でも無理なく運用できると感じています。
ただし、一般的なPCの操作に慣れていることが前提で、利用者や環境によっても変わります。
Claude Code自体が初めての方はClaude Codeとは何か?できること・使い方を実際に使って整理したから確認してみてください。
環境を整える人がいれば十分
弁護士自身がAIに詳しくなる必要はないと思っています。
専門知識を深めるより、案件や文書をまとめて扱える環境を整える人がいれば、それで十分なはずです。
これは私自身の考えですが、この環境を導入する事務所とそうでない事務所とでは、近い将来何らかの差が生まれていくのではないかと考えています。
自分の業務でも同じ基準が使えるか気になる方は、Claude Codeと相性が良い職種・業種まとめで確認できます。
次は社労士の就業規則・36協定などに当てはめます
前回、Claude Codeとの相性は職種ではなく業務の特性で決まるという3つの判断基準を整理しました。
このシリーズでは、業種や業務が変わっても、この3つの判断基準を弁護士以外の業種に当てはめていきます。
次回は社労士編を予定しています。
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